2017-01-01から1年間の記事一覧
言明とアサーションのまとめの続きです。 そもそもなぜ、監査の考え方がメディア情報の信頼性を検討する上で援用できるのでしょうか。このブログの初めの方で一つ一つ説明してきましたが、それは会計とは何かということから明らかです。会計の定義は諸説あり…
今回は言明とアサーションについてまとめてみたいと思います。 といいますのも、この二つの用語は本ブログの鍵概念である上に私自身が言葉の使い方をはっきりさせる必要があると感じたからです。前々回と前回のブログで無意識のうちに「二重の言明」「二重の…
少し前のことになりますが、yahoo ニュースに次のような記事が出ていました。 news.yahoo.co.jp 朝日新聞および東京新聞で最近始まった「ファクトチェック」の取組みに対する論評です。昨年秋の米大統領選を契機に、特にトランプ候補(現大統領)の言説を巡…
前回のブログの続編になります。お伝えしたように、あえて吉田調書報道は問題なかったのではないか?という視点から考察します。吉田調書報道問題の内容と「言明」「アサーション」からの考察については前回のブログを参照頂ければと思います。 alvar.hatena…
ここまでお伝えしてきた「言明」と「アサーション」という概念を使って、近年問題になった報道事例を分析していきたいと思います。今回は朝日新聞の吉田調書報道を取り上げます。 問題の概要 朝日新聞は2014年5月20日朝刊の1面トップで「所長命令に違反 原…
さて、前回までに財務諸表の信頼性を検証するにあたって、その前提として財務諸表項目の意味を考える必要がある、その意味に対して監査の手続きが選ばれる、という話をしました。また、その意味は会計のルールに照らして明らかにできるということもお伝えし…
前回、財務諸表全体としての適正性という抽象的な目標を達成するために、具体的にはより下位の立証の目標を立てるということを説明しました。より下位の目標を立てるというのがどういうことかというと、例えば貸借対照表は現金預金や有価証券、借入金、資本…
前回のブログで、情報の責任は当事者にある、ということを説明しました。そして、マスメディアの情報は伝聞にすぎないのだということ、その当事者が当事者の発表に責任を負っているから信頼できる、と書きました。つまるところ、大新聞や大メディアの情報が…
今日は私の仕事である会計監査とは何か、ということをご説明したいと思います。 といっても、今回の話は非常に抽象的なレベルでの説明になり、だからこそ「情報の信頼性とは何か」というこのブログの核心部分につながる話になります。 そしてその前に、そも…
意味不明な記事とは例えば次のような記事です。 下記は「郵便不正事件」で逮捕された村木厚子さん(逮捕当時は雇用均等・児童家庭局長)が逮捕された数日後に朝日新聞が伝えた続報です。 この事件で問題となった「凛の会」は、活動の実態がないにもかかわら…
ブログは初めてですが、ずっと書きたかったことがあり、またいつかは本にしたいという思いもあり、投稿を始めてみました。 私の簡単な自己紹介をすると、大学卒業後、某大手メディアで働いていたのですが、、(中略)、、現在は監査法人というところで働いて…