意味から始める情報学

なぜ、マスメディアの情報はイマイチ信頼できないのか。それは意味がわからないからだ

はじめに

ブログは初めてですが、ずっと書きたかったことがあり、またいつかは本にしたいという思いもあり、投稿を始めてみました。

私の簡単な自己紹介をすると、大学卒業後、某大手メディアで働いていたのですが、、(中略)、、現在は監査法人というところで働いています。監査法人はあまり馴染みがないかもしれません。会社のつくった財務諸表(会計記録をまとめたもの)が適切に作られているかをチェックして、適正であると保証することを業としております。結果として、会社にとっては信頼性が向上し、また会社の債権者や投資家を保護するという役割を担っています。

このブログでは、私が経験してきたこと、学んできたことを通じて、メディアの情報を私なりに整理していきたいと思います。というのは、私が某メディアで働いている間、その報道のあり方について疑問に感じ、色々と問題意識を持っていたのですが、現在の専門分野である会計の考え方により、すごくすっきりと整理できることに気づいたからです。そして、私が感じてきた疑問は、おそらく皆さんの多くと共有できることであり、メディアに対するモヤモヤとした「なぜ?」に答えることができるものと思っております。

 しかしなぜ、会計がメディアと関係あるのか、って?それは、それらがともに情報であるからです。会計は、財産の管理と運用を委託者(株主や債権者)から任された受託者(経営者)が、委託者に企業活動の状態と成果を説明する情報の用具として発展してきたのです。英語の「accounting」(会計)は説明するという意味の「account」から派生した言葉です。

 

会計学はいかにして企業の実態を忠実に表すのか、という情報学として発展してきたのです。しかも、お金をめぐって投資家や債権者のために提供されるものなので、読み手が適切に読み取れるように工夫を重ねてきたのです。そして会計と表裏一体にあるのが会計の信頼性を担保するための会計監査です。会計監査の考え方というのは、情報が信頼できるといえるにはどのような要件を満たせばよいか、という理論体系なのです。

したがって、会計学と会計監査の考え方をメディアの情報に照らしてみると、なぜメディアの情報が信頼性に欠ける(と思える)のかが見えてくるのです。

 

最初に結論から行ってしまうと、メディアの情報がなんとなく信用できなかったり、世間を誤導しているように感じる(感じてなかったらいいんですが、、)のは、彼らが提供する情報の意味が正直わからないからなのです。例えばどんなことか。それは、次のブログで簡単にご紹介しましょう。そして、そうした「意味不明」のメディア情報をわかり易くするために、メディア自身が彼らの提供する情報の「意味」を明らかにすることが望ましいと考えています。今後、このブログではその方法についても提唱していきます。

 

 それでは、宜しくお付き合いください。